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【メルマガ バックナンバー(1)】企業法務担当者と会社の登記(総論編)

企業法務担当者と会社の登記(総論編)

(1)登記とは何か
上場・非上場を問わず会社の法務の仕事をしていると、
ほとんどの会社で「会社の登記」というものに出くわすかと思われます。
この「会社の登記」というのは、
会社法・商業登記法等に規定された制度なのですが、
そもそも一体何のために存在する制度なのでしょうか。

端的にそれは「その会社の取引相手や官公署等の利害関係者に対して、
その会社の存在及び会社の基本的な情報を示すため」に
存在する制度だと言えます。

会社というものはそもそも物理的には存在しない法律上の「概念」であり、
その「概念」が日常的に人間と同じく経済活動を行っています。

物体ではなくただの「概念」に過ぎないのですから、
例えば取引相手が
「この営業担当者の名刺にある会社は本当に存在するのかなぁ」
と思っても、それを目で見て、触ってみて確認することは出来ません。
そういった場合に役立つのがこの登記という制度なのです。

その会社の存在を確かめたい、
基本的な情報を知りたい人が近くの法務局に行けば
「この会社はちゃんと存在していますよ。本店は何処にあって、
こういう役員がいて、資本金はいくらですよ。」
という会社の基本的な情報が記載された証明書(いわゆる「登記簿謄本」)
を受け取れます。

登記という制度をもって、会社の存在と基本情報を国が証明してくれる
という仕組みです。

このように会社の存在を世に知らしめ、
かつ会社の基本的な情報を開示する制度ですから、
会社が正確な登記を心がけるのは、
最低限のコンプライアンスであると言えます。

IPOを目指す会社は上場準備段階から、
この「会社の登記」の真正に敏感になりますが、
それは至極当然のことなのです(勿論、上場審査の対象にもなります。)。

(2)企業法務担当者が留意すべき点
登記に関連して、
企業法務担当者として意識すべきことは次回以降の各論編でお伝えしますが、
どのような登記でも最低限意識すべきことは
「登記事由が生じてから2週間以内に登記をする」
ということです(会915Ⅰ)。

例えば定時総会で役員が重任した場合は総会開催日から2週間以内に、
増資をした場合は払込期日から2週間以内に登記をすべきこととなります。
「登記事由が生じた日」と「登記をした日」は
どちらも登記簿に記載されますから、
2週間以内になされていない時点で法令違反が明白となってしまうのです。
(よって上場会社で2週間を遵守しない会社はまずありません。)

また、登記の懈怠期間2週間を超えて長くなると
会社の代表者に対して過料の制裁※1(会967①)が
なされることがありますの、この点からも登記の懈怠には注意をすべきです。

※1
行政上の金銭罰。刑事罰ではない。
裁判所から代表者の個人住所宛に過料の通知が来る。

司法書士 磨和寛

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